全米を席巻した海外ドラマ ブレイキング・バッド(Breaking Bad)の魅力について

こんばんは 鉄男です。

FIREを目指すブログにしようと決意しましたが早くもエンタメ記事が書きたくなり、いてもたってもいられなかったのです。

 

それくらい、ブレイキング・バッドが面白いドラマすぎたのです。

僕はアメリカに行ったことがないのに、いい感じにアメリカかぶれでして、海外モノで評価が高いものは世界標準だから面白いはずだ!という考えから日本のドラマはあまり見ていなかったんですね。ただライアーゲームとか、半沢直樹とかリーガルハイとかは面白かったです。

 

アメリカドラマに関してはプリズンブレイクを一気に見たくらいで他の作品はあまり知らない状態でした。

それで友達にオススメしてもらい見たのが、ブレイキングバッドなのですが

最初はタイトルも知らなかったですし、日本では知名度はそれほど高くはないのですが、アメリカでは放送当時(2008年~2013年)絶大な人気を誇り、最終回は1000万人が見たくらい国民的なTVドラマなんですよね。

「全米史上No.1ドラマ」と評されています。

 

そのあたりはwikipedia に細かく書いてあるのですが、

アメリカのTV局が集まって最も優れた番組に贈る賞である「エミー賞」に、

主演のブライアン・クランストン、助演のアーロン・ポール、作品自体も受賞しています。一時期は総なめしていたんですね。

 

それでは内容と感想に入っていきましょう。

以下ネタバレを含むため、閲覧注意です。

 

このドラマは

「まじめに生きてきたおっさんが悪人に染まりきるまでの過程」を書いたドラマです。

 舞台はメキシコとの国境の州、歴史深いニューメキシコ州アルバカーキ

市立高校の化学教師ウォルターがある日、肺ガンステージ3を宣告されてしまい、家族にお金を残すために家族(妻・息子)に秘密で、元教え子のジェシーと組んでメスというドラッグを密造し始める。

という物語なのですが、

 

「銃とか殺人事件が極度に苦手な人以外には全員にオススメできるクオリティの傑作」

 でした。

 

僕が凄い!と思った点は4つあるのですが、

①終盤になりストーリーが加速していくにつれて、緊張感と面白さも加速度的に上がっていく

 一般的に評価が高い映画や連続ドラマ作品というのは最初のシーズンが一番面白く評価が高いものが多いんですよ。

バタフライエフェクトとか、プリズンブレイクとかゲームでも結構あてはまる作品はあると思います。

に対して、このブレイキングバッドはシーズン5までを通して全く飽きさせないまま、ラストまで駆け抜ける感じです。

ただ、一気見しようとすると長いので多少は中だるみ感もあると思います。

 

②俳優陣の、本当の現実と思えるほどの演技力

 この作品、当時はまだ売れていない素人の俳優を主に起用しているんですが、演技が本当にリアルでした。演技しているものを見ているという感覚がなく、現実感があり引き込まれます。アメリカの街にいそうなジャンキー、麻薬カルテルのメキシコ人、夫と倦怠期な妻と、細部にわたって「本当にいそうな人」しか出てこないんですよね。特に麻薬カルテル関係の人達、シンプルに怖いです笑

 

このドラマ、美男美女はあまり出てきません。汚めのオヤジが多いです笑

ビジュアルで魅せることをせず、脚本と演者の力で全米No,1を取っていることが凄いと思います。

 

③ウォルターとジェシー変化の対比の描き方と、奇妙な友情

 ウォルターは高品質なメスを作り、元教え子のジェシーは組販売網を作り売ることで2人はパートナーとしてやっていくのですが、

初期はウォルターは家族を愛する善人で、犯罪などもってのほかというキャラ。ジェシーはちょいワルのジャンキー、仲間もドラッグ中毒で悪人、という関係に見えるのですが、シーズン3くらいからはその関係が徐々に逆転していくのが最高に面白いんです。

 

ウォルターは完全に悪の道に染まっていき、男の性を猛烈に取戻しにかかるともに、善人を殺っちゃうし顔つきもどんどん悪になっていきます。ガンで残りわずかの命だし、もう突っ走るしかないというあっぱれな開き直りです。主人公なのにこんなに腹が立つキャラクターは初めてでした笑

 

一方ジェシーは子供や一般人が巻き込まれていくにつれて、罪の意識に苛まれていくんですね。ジェシーは根っこは悪人じゃないんですよ。

ジェシーの言動や葛藤の表情、たまらなく好きでした。

初期はジェシーむかつきますが後から絶対好きになると思いますYO bitch!

 

そして初期から2人の相性が合わないんです笑 まぁいがみ合う

ウォルターからすればジェシーは頭が悪くドラッグ依存症、何をしでかすかわからない

ジェシーからすればウォルターの上から目線の指摘や親みたいな小言に腹が立つ。

だけど少しずつ2人の間に奇妙な絆が生まれるんです。その描き方も大好きです。

 

主演ウォルター役のブライアン・クランストン

助演ジェシー役のアーロン・ポール

僕はこの2人が大好きになりました。

 

④社会問題をエンタメとともに世に出せるアメリカ社会の許容力

 このドラマはエンタメとしての面白さだけでなく、「アメリカの闇にスポットを当てて社会へ問題提起している」と思います。

ネットの感想を閲覧していても同意見が多かったですね。

 ウォルターは公務員の給料が安いので副業で洗車場のアルバイト

 妻は40歳前にして妊娠中、なけなしの転売バイトで小金稼ぎ

 脳性マヒの高校生息子を抱えており、せめていい大学に行かせたいが学費が高すぎる。

肺がん治療やその他含め医療費が高すぎる問題。

多額の住宅ローンを抱えた状態で肺がんを宣告され、夫が死ねば一家は破産同然。

道端でドラッグが簡単に手に入る社会

密造いる裏ボスは社会にうまく紛れている

 

などなど、アメリカ人にとって「ワンチャンなってもおかしくない状況」だからこそ、奇妙な現実味があり人々をハラハラドキドキさせたのではないでしょうか。

 

日本人が見ても最高に面白いと思います。

ここでは書ききれませんが、僕が大好きなキャラはソウル、マイク、ハンクです。

 

全米No.1ドラマの評価は伊達じゃありません。ぜひ一度見てみてください。